一覧

チェロノート | #6 - #44

チェロノート | #6 - #44

渡辺敬子(編集者)

毎月のレッスンを記録するためのノートとしてつくりました。チェロの弓の毛はお馬さんの尻尾なので、題箋の写真は大好きな元競走馬、ゴールドシップのお尻のカットにしました。写真と題名がぴったり合った、これ以上ないノートです。

サイズ:
A5サイズ
ページ:
176ページ
表 紙:
麻布(ブラック)
題 箋:
タテ向き

インタビュー
渡辺敬子さんに聞きました

お気に入りのページはありますか?

このノートをみた楽器仲間がみんな絵が下手だと笑うんですけど、自分では弓と手の動きを描いたページが気に入っています。レッスン記録のためのノートなので、自分のなかでその日のレッスンで腹落ちしたことと、ノートの内容はリンクします。下手でも別にいいんです。わたしのためのチェロノートなので、絵も字も下手ですが、自由に使っています。

題箋の写真について教えてください。

スーパーホース、ゴールドシップのお尻です。G1を6勝もしたサラブレッドで、今は北海道で種牡馬生活を送っています。数年前に会いに行き、写真を撮らせてもらいました。お天気がいまいちだったのですが、柵ぎりぎりまで近づいてきてくれました。じつはわたしたち弦楽器弾きは、お馬さんに頭があがりません。右手に持つ弓の毛は、あれは馬の尻尾の毛なんです。化学繊維ではダメなんです。チェロノートの表紙がなぜ馬の写真?と思われるかもしれませんが、ちゃんとつながっているんです。

題名に込めた思いは?

レッスン用のノートにしようと決めていたので、「レッスンノート」にしようと当初は考えていました。でも、題箋用の写真でしっくりくるものがなかなか見当たらなかったんです。さて、どうしようかと思い、題名のことはいったん脇に置いておいて、ここ数年で撮った写真からベストショットをまず選ぶことにしました。それがゴールドシップの写真だったのですが、馬とチェロはしっかりと関係線が結べる。だったら「チェロノート」しかないなと。そんな感じで決まりました。

BONノートのすきなところは?

手触りと風合いですね。この感じはほかのノートにはなかなかないと思います。チェロやバイオリンなどの弦楽器は、古くからある楽器で、かなりアナログです。馬の尻尾の毛じゃないと音が鳴らないというのもそうですが、湿気や乾燥の影響をもろに受けますし、ボティの木の色も年々濃くなっていきます。それがこのノートの感じといっしょなんですね。布の風合いが、アナログそのもので、チェロみたい。使い続けるうちに少し毛羽立ったり、色が浅くなったりしてくるのかな?と思うと、チェロノートらしいノートになりそうです。

今後どんなふうにノートを使いたいですか?

贈り物にしてみたいと思います。本に多少関わる仕事をしているので、大切に思う人へのプレゼントには、本を贈ることがたびたびありました。でも、いつもちょっと不安だったんです。本をあまり読まない人や、その人の家の本棚をみたことがない場合は、とくにそうでした。その点、ノートは中身が真っ白ですから、受け取る側も、いい意味で気楽なんじゃないかなと思います。

ノートをつくる