オーダー・ブック・サービスBONで
仕立てる少部数出版。
BON BOOKレーベルがはじまります。
第1弾は「衣」「食」「遊」がテーマの3冊。
今後もさまざまなテーマで
続々と出版していきます。
BON BOOKは、
無印良品のMUJI BOOKS展開店舗
だけの限定販売です。

ラインナップ

しょうぶ学園
『nui project』

インタビュー

しょうぶ学園・福森順子さんに聞きました

nui projectで驚いたことは何ですか?

坂元郁代さんという方の作品を目にしたとき、あれはびっくりしました。書籍のあとがき(「nui project――運針のかたち」)でも触れていますが、糸のかたまりが布から飛び出したような作品で、糸の厚みで2−3センチにもなっています。「よくここまで縫ったな」というのが最初の感想で、あっけにとられました。一般的な刺繍では完成図を決めた時点で「どこまでやるか」もある程度決まりますが、この作品にはそれがまったくない。「ここまでやる?」「ここまで縫うの?」とびっくりでした。

作品以外に驚いたことはありますか?

初めて針と糸を手にした人が、平然と刺していくのを見たときです。もちろん周りを見ながらそうしている面もあるでしょうが、ためらうことなく「ブスッ」といくんです。施設の利用者さんには障がいの重い方、軽い方、いろんな方がいますが、障がいの重い方のほうが躊躇なく自由刺繍の世界に入っていけるようです。「この縫い方はどこから生まれてきたんだろう?」「どこかで見てきたんだろうか?」と驚かされます。それぞれに独自の縫い方があって、おもしろいですよ。

インタビューに答えてくれた副施設長の福森順子さん。

国内外には積極的に発信してきたのですか?

世間にアピールするための活動というのは、とくにやってきていないんです。雑誌「装苑」の公募展で大賞を受賞した(2005年)のも、たまたま一人のスタッフが「翁長さんの作品を応募してみたい」と園長に相談し、園長が「いいよ」と言って、そのスタッフがポートフォリオも全部つくって応募してみたら、大賞を獲っちゃった。それが皆川明さん(ミナ ペルホネン)の目に留まるきっかけとなったわけですが、当時はむしろ受賞したことに戸惑ったくらいです。

利用者さんはスタッフのミシンワークが加わることを嫌がらないですか?

それが全然ないんです。縫っている途中に「見せて」と言うと、ものすごく嫌がる方はいます。でも、完成したものについてはまったく執着しない。もちろん「これは自分が縫ったものだ」という思いはあっても、そこにどんなミシンステッチが加わっても構わない、という態度です。利用者さんにとっては「縫う」こと自体が大切なので、できあがったものに対してはあっさりしているんです。その「いさぎよさ」はうらやましいと感じるほどです。

ヌイ・プロジェクトのみなさん。協力しあって糸巻き中?

商品の売上や人気アイテムについて教えてください。

売上は、材料費などの経費を差し引いて、作品をつくったアーティストと学園で折半しています。ファンが多いアーティストは学園内で「巨匠」と呼ばれています。商品としては、nui projectの場合はふつうの刺繍っぽいものはあまり売れないですね。自由で、突拍子もなくて、糸の動き、針の動きが想像もつかないようなものが人気があります。利用者さんの手縫いにスタッフのミシンワークが反応して一つの作品ができあがるように、買う人の感性もそこに反応するんだと思います。

ここまでのプロジェクトになるには苦労もあったのでは?

たしかに30年前は「まっすぐに縫う」ことを利用者さんに求めていました。でもそれは、そういう時代でもあったんです。障がいがある人は保護する対象で、一般社会で苦労しないように指導・訓練するのが良しとされていたんです。福祉のあり方に限った話ではなく、下着のたたみ方や布団のたたみ方は、ふつうの学校教育の現場でも見られました。しょうぶ学園はもともと「ものづくり」志向は強かったのですが、まっすぐに縫えない人に「縫いたいように縫ってごらん」と言い、布から糸のかたまりが飛び出したあの作品ができたときから、nui projectは今につながるかたちになったのだと思います。

緑豊かな園内には、人だけでなく、ロバもいる。

著者プロフィール

しょうぶ学園

鹿児島市にある障がい者支援施設。染め織りからスタートした工芸活動は、木工・陶芸・和紙と少しずつアトリエを増やし、今ではベーカリーや蕎麦屋に、ギャラリー、ホールも加えた「SHOBU STYLE」を展開する。

しょうぶ学園 shobu.jp
nui project shobu.jp/tukuridasu#nuno-koubou
Twitter @shobu_style

本の情報

nui project

著者
しょうぶ学園
刊行
2021年3月1日初版第一刷発行
発行
図書印刷株式会社 BON BOOK
発売
株式会社良品計画
制作
株式会社EDITHON
企画編集
櫛田理(株式会社EDITHON)
渡辺敬子(株式会社EDITHON)
デザイン
佐伯亮介(株式会社EDITHON)
造本設計
田中義久
印刷製本
図書印刷株式会社
ISBN
978-4-910462-00-4
定価
1980円(本体1800円+税10%)

細川亜衣
『トースト』

インタビュー

細川亜衣さんに聞きました

トースト好きは、いつからですか?

子どものころからパンの朝食が多かったですが、一人の秘かな楽しみとして「トースト」を焼いて食べはじめたのは、25歳くらいから。ちょうど一人暮らしを始めたころでした。トースターがなかったので、ガスオーブンで焼いてみたら、実家で食べていたのとはまったく別物で、驚くほどおいしかった。その後、焼き方は日々変遷していますが、トースト好きは変わりません。

トーストを食べる頻度は?

まったく食べない時期もありますが、元気なときは、ほぼ毎日。いつも焼いたら、まずはバター。そのままの日も多いし、日によって塩だけ、砂糖だけ。たまにジャムやはちみつをほんの少し。飲み物とトースト。それ以外は何も食べない。朝昼兼用なこともあり、躊躇せず、1枚のトーストを食べ終わるまで、何度もバターをお代わりしてのせます。かさっとしたパンが苦手なので、必ずしっかり蒸して、芯までふんわり、しっとりさせてから、表面だけをこんがり焼きます。そして、バターを隅々まで染み込ませた上に、さらに冷たいバターをのせる。じゅわっと染みたところと、舌の上でひんやり当たるところのギャップを味わうのがいちばんの楽しみです。でも、1枚を焼くのに気合が入りすぎて、家族にはわかってもらえない。だからトーストは必ず一人で食べます。でも、ずっとトーストを敬遠していた娘が今年に入って急にトースト党になったのは、うれしいことです。

お気に入りの食パンを教えてください。

いちばんよく食べるのは、浅草の老舗ベーカリー「ペリカン」の角食パン。友人が東京から送ってくれます。それから、京都の友人に教えてもらった河原町今出川の「アルチザナル」の角食も、香り高く、とろけるような食感がとてもおいしい。それぞれタイプが違うのですが、どちらも甲乙つけ難く、好きです。

『トースト』の写真はすべて細川さんの撮り下ろしです。いつからご自分で?

東京で料理教室をしていたころに、一眼レフで撮った写真を生徒さんにお分けしていたのがはじまりです。料理本や雑誌の撮影は、ずっと信頼する写真家の方に一任してきましたが、料理は生もので、作品ではない。それを追いかけるには、0コンマ何秒でファインダーに収める気迫がいるんです。とはいえ、私が収めたいと思うポイントを現場で自分以外の人に伝えるのは難しい。私には写真の技術はありませんが、気迫だけはある。料理の写真は“いい写真”でなくてもいいのかな、と気づいたら、いい意味で力が抜けました。この『トースト』もそうですが、料理の写真は、自分で撮る機会が増えてきました。

いちばん好きな食べ方は?

やっぱり定番のバタートースト。焼きあがる直前に有塩バターを薄く切って全面にのせ、余熱で染み込ませ、さらにごく薄く切った冷たいバターをのせて、上のバターが溶けないうちに食べる。これが基本です。そこに、粗糖をふるのが好きです。粗糖も産地によって風味が違うからおもしろいですよ。娘はそこにきなこをかける“きなこトースト”、私は各国で買い求めたシナモンスティックを削る“世界のシナモントースト”が最近は気に入っています。

これから挑戦したいトーストとは?

食パンは、ふつう切って食べるものですけど、一斤まるごとの角食を、切らずに焼く。焼けたら、パンの左右を引っ張って中に冷たいバターを落としてかじりつく。これは絶品でしょう。でも、いちばんは、やっぱりいつものバタートースト。毎日焼いていても、本当においしいと思えるくらいに焼けることはほとんどなくて、だから、いつものトーストをこれ以上ないくらいにおいしく焼く。それが私が挑戦したいことです。

著者プロフィール

細川亜衣ほそかわ・あい

料理家。世界の様々な国へ料理の旅を続けながら、家庭の台所、食堂の厨房など、土地に根ざした飾り気のない日常を料理から学ぶ。2009年より熊本在住。2021年春、『料理集・定番』(アノニマ・スタジオ)、『旅と料理』(CCCメディアハウス)、『taishoji cook book』(晶文社)を刊行。

taishoji www.taishoji.com
Instagram @hosokawaai

本の情報

トースト

著者
細川亜衣
刊行
2021年3月1日初版第一刷発行
発行
図書印刷株式会社 BON BOOK
発売
株式会社良品計画
制作
株式会社EDITHON
企画編集
櫛田理(株式会社EDITHON)
デザイン
佐伯亮介(株式会社EDITHON)
造本設計
田中義久
印刷製本
図書印刷株式会社
ISBN
978-4-910462-01-1
定価
1980円(本体1800円+税10%)

平山昌尚
『Coloring Book』

インタビュー

平山昌尚さんに聞きました

本書『Coloring Book』に登場するモチーフは何ですか?

バナナや足など、これまでに何百回も描いてきたモチーフを、「ぬりえ」らしさを意識して描き下ろしました。ベストアルバムのような一冊です。こうした絵を描くのは、小学校に入る前からずっと好きでした。いまの画風は、10年くらい前にほぼ定着しましたが、小学生の自分が描いていたものに、もっとも近いかもしれません。

お気に入りの画材は何ですか?

ペンは、Pentelの黒色サインペン。紙は、A4のコピー用紙。他にも、筆箱の中に、ポスカの黒、ボールペンの黒と青(ゼブラのニューハード)を常備しています。どこにでもある身近な画材です。好きな画材が廃番になったり、品切れしたりする心配はありません。コンビニに行けば間に合います。

いつもどんな場所で描いていますか?

描くのは、だいたい家のテーブルの上です。表面がメラニン加工された天板にアルミの足が4本ついた、普通のダイニングテーブルです。20年ほど前に無印良品で買いました。このテーブルでごはんも食べるので、描きたいときに筆箱と紙を持ってきて、描き終えたら片づけます。作品を描くのも、ごはんを食べるのも、同じテーブルです。

つるつるのテーブルの上に、マーカーとコピー用紙。ここがアトリエ。

いつ描くことが多いですか?

夜は、絵を描きません。最近は、夕方6時ごろに晩ごはんを食べて、8時過ぎにはお風呂に入って、だいたい9時30分ごろには布団に入ります。なので、描くのは夕方まで。描くときも、なるべく時間をかけないようにしています。考えない。ためらわない。素早く、一気にさっと、描き上げます。

どんな人に手にとってもらいたいですか?

単行本になるのは初めてですが、たくさんZINEをつくっていたときから、「ぬりえ」みたいな線画を描くことが多かったので、「ぬりえ」の本はずっと作りたいと思っていました。「ぬりえ」なので、手にとった方には、自由に塗ったり、描き加えたりしてもらえるとうれしいです。いつか、古本屋さんでだれかが塗った痕跡のある『Coloring Book』を見つけられたら面白いですね。

平山昌尚さん。なぜか、宇都宮の「焼きそば安藤」の前で。

著者プロフィール

平山昌尚ひらやま・まさなお

画用紙にボールペンやマーカーなど、身近な画材を用いて制作するアーティスト。本書は自身初の単著となる。「ぬりえ」をコンセプトに、色を塗ったり、描き足したりできる、自由に遊べる一冊として上梓。

Twitter @MasanaoHirayama
Instagram @masanaohirayama

本の情報

Coloring Book

著者
平山昌尚
刊行
2021年3月1日初版第一刷発行
発行
図書印刷株式会社 BON BOOK
発売
株式会社良品計画
制作
株式会社EDITHON
企画編集
櫛田理(株式会社EDITHON)
デザイン
佐伯亮介(株式会社EDITHON)
造本設計
田中義久
印刷製本
図書印刷株式会社
ISBN
978-4-910462-02-8
定価
1980円(本体1800円+税10%)

取扱店舗

無印良品

シエスタハコダテ
北海道函館市函館本町24-1 シエスタハコダテ 1~3F
銀座
東京都中央区銀座3丁目3番5号
NEWoManYOKOHAMA
神奈川県横浜市西区南幸1-1-1 NEWoMan YOKOHAMA 6-7F
直江津
新潟県上越市西本町3-8-8 直江津ショッピングセンター2F
アスモ高山
岐阜県高山市岡本町2丁目45番地1 駿河屋アスモ店2F
京都山科
京都府京都市山科区竹鼻竹ノ街道町91 ラクト山科ショッピングセンターB1~2F
グランフロント大阪
大阪府大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪 ショップ&レストラン 北館4F
イオンモール四條畷
大阪府四條畷市砂四丁目3-2 イオンモール四條畷1F
MUJIキャナルシティ博多
福岡県福岡市博多区住吉1-2-1 ノースビル 3~4F
ガーデンズ千早
福岡県福岡市東区千早3丁目6番37号